国連機関などは25日、ガザ地区の住民の22%にあたる49万5000人以上が5段階のうち最も深刻な「壊滅的な」食糧不足に陥っているとする新たな報告書を発表。中東の衛星テレビ局「アルジャジーラ」は食べ物を求める人々の様子を伝えている。北部では何時間も並んでも手に入るのは簡素なスープだけだという。イスラエル軍は26日にかけても南部・ラファでロケット弾の発射台など数十の目標を空爆したと発表。ハマスの最後の拠点だと主張するラファでの地上作戦の終了が近いなどとの認識を示しているが、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は25日、イスラエル軍が本格的な地上作戦を終了し小規模な作戦に移行すればハマスはそれを利用し、ガザ地区全域で部隊を再編し、支配を再び回復しようとするだろうとの見方を示した。イスラエルはガザ地区での作戦を次の段階へ移行させ、部隊を隣国・レバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」との戦闘に充てる可能性を示唆している。これについてアメリカのオースティン国防長官はワシントンを訪れているイスラエルのガラント国防相と会談。ヒズボラとの戦闘の拡大に深い懸念を示したうえで緊張緩和に向けた外交努力を続けるよう求めた。一方ガラント国防相は外交的な解決が望ましいとしながらも、ヒズボラとの本格的な戦闘にも備えるべきだとの考えを示した。
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