途上国の農村部への支援を通じて、貧困の改善に取り組むIFADのラリオ総裁はイラン情勢が世界の食料供給に影響を及ぼす懸念があると指摘。IFADが力を入れているのが日本の農林水産省が出資して3年前に立ち上げたプロジェクトELPS。日本が輸入に頼る農産物を対象に途上国の農家を支援する枠組みでIFAD、農林水産省、日本の民間企業が参画。プロジェクトの一つがタンザニアの農村で進んでいる。特産はコーヒー豆。先月、日本の大手コーヒー会社が現地の小規模農家にコーヒー豆作りを指導した。プロジェクトではIFADが現地パートナーを会社に紹介、農林水産省の資金を活用して生産性向上に取り組むなどして、1300余の農家の収穫量を3年間で2倍に増やす計画。IFADのラリオ総裁は先月、農林水産省を訪れ連携を強化することで一致。日本政府も小規模農家への支援が輸入先の多角化につながるとして、ゴマやカカオなどほかの農産物にも拡大したいとしている。ラリオ総裁はこのプロジェクトで安定した食料供給網を作ることで将来的にイラン情勢のような急激な変化が起きても影響を抑えられると考えている。日本をモデルケースに枠組みを世界に広げていく考えも示した。東京女子大学の牧野耕司教授は、日本の食料供給網のい強化と途上国の貧困削減、両者にメリットがある一方、農業開発には長い時間がかかる、現地の人と企業が事業を続けていけるかがポイントだと指摘。
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