村上の制作現場は埼玉の工場地帯にある。物流倉庫を改造した工房で、広さは2700坪。制作は分業化され、24時間4交代制。総勢160人のスタッフの総指揮を執るのが村上。パソコンで作った色を手作りで再現、これまでに調合された約3万5000色に及ぶ絵の具はそのまま保管されている。ペインティングの作業はシルクスクリーンがよく用いられる。村上の制作にはAIも取り入れられている。「自分が考えているものと違うものがでてくるのが面白い」と村上は語った。村上はAIの絵を切り貼りして構図を探っていき、下図ができると実際の大きさにプリントして壁に張り出す。