きのう、秋の園遊会が開かれ、天皇皇后両陛下がパリ五輪の金メダリストらと歓談された。秋の園遊会は赤坂御苑で行われ、両陛下のほか10人の皇族方が出席された。女性皇族方は前回のドレス姿から一変、色鮮やかな着物姿という装いだった。出席者の中にはパリ五輪・パラリンピックの金メダリストたちの姿も…。やり投げで日本女子初の金メダルを獲得した北口榛花(26歳)は、陛下から「よかったですね」、皇后さま「すばらしかったですね、第1投から。1投目というのは難しいものなのですか」と話しかけられると、「ありがとうございます」「1投目でどれだけ投げられるかで、後の選手のプレッシャーも変わってくるので、大事なポイントではあります」と答えた。また、陛下から「65メートル…」と聞かれると、北口榛花は「池は越えられるかなと思います」と答えた。圧倒的な強さで大会連覇を成し遂げた柔道男子66キロ級の阿部一二三(27歳)は、皇后さまから「プレッシャーもおありだったのかもと」と聞かれると、「妹の詩が、僕が試合する前に負けてしまって、妹の分まで金メダルをとらないと、という思いで頑張りました」と答えた。また、皇后さまから「妹さんにもよろしく」、天皇陛下から「袖釣り込み腰ですか」と聞かれると、阿部一二三は「パリ五輪の決勝戦も袖釣り込み腰で」と答えた。阿部一二三が金メダルを勝ち取った最後の技は、妹・詩も得意な袖釣り込み腰だった。パリ五輪のスケートボード男子金メダル・堀米雄斗(25歳)、パリ五輪のスケートボード女子金メダル・吉沢恋(15歳)とはユーモアあふれるやりとりも…。陛下から「スケートボードって、芝生の上でも滑れるんですか。ここスロープになっているので…」と聞かれると、堀米雄斗は「一応できないことはないんですけど」と答えた。また吉沢恋は、皇后さまから「子どもの頃、スケートボード滑るだけは滑ったことがある。友達が持っていて、家の前が坂になっていたので、そこでこういう感じで滑っただけなんですけど。何回か楽しくて」と話しかけられると、「一緒に滑れますね」と答えた。体操男子団体で金メダルを獲得した谷川航(28歳)は「みんな本当にケガが多い種目で、危ないんですけど」と両陛下と会話。また、陛下から「じん帯を…」と聞かれた岡慎之助(20歳)は「2年前に膝のじん帯を切ってしまって、本当に五輪と同様、諦めずに毎日トレーニングを積み重ねて、本当に諦めなくてよかった」と答えた。両陛下は一人ひとりと歓談し、和やかなひとときを過ごされた。