岸田総理大臣は、来月の自民党総裁選挙に立候補せず、退陣することを表明した。党内ではポスト岸田をめぐる動きが活発化している。きのう、急きょ開いた記者会見で、岸田総理は「自民党が変わることを示す最も分かりやすい最初の一歩は、私が身を引くことだ」と述べ、理由として政治資金問題をめぐる「トップとしての責任」や「けじめ」を挙げた。これを受け、台湾を訪問していた石破元幹事長は、総裁選の推薦人20人を確保できれば「ぜひとも出馬したい」と述べた。そして、前回の総裁選で連携した小泉元環境大臣、河野デジタル大臣との「小石河連合」について問われ、「また3人で話す機会もあるのだと思います」と述べた。また、政権を支えつつ出馬の意欲をにじませていた茂木幹事長は、東京都内の料理店で麻生副総裁と会談。岸田総理の不出馬により、茂木氏の周囲からは「これで堂々と戦える」との声が上がっている。さらに岸田総理自身も、かつて率いていた派閥の幹部・根本元厚労大臣と極秘に会談。FNNは昨夜、総理公邸の裏門で根本氏が乗る車を捉えている。一方、野党は、立憲民主党・泉代表が「総理を代えて過去を忘れてもらう手法に、国民がいつまでも引っかかっていてはいけない」と述べるなど批判を強めている。日本維新の会・馬場代表は、岸田政権に一定の評価をしつつ、新総裁の政治改革への姿勢が不十分なら「徹底的に戦う」と述べた。