江蔵智さんは68年前、墨田区にあった都立病院で生まれた直後、病院のミスで他の赤ちゃんと取り違えられ生みの親を探し続けてきた。20年が経った去年4月、江蔵さんが東京都に生みの親を探すよう求めた裁判で、東京地裁がこの訴えを認め都に調査を命じた。都は墨田区から戸籍情報の提供を受けて、1958年4月に出生届が出された男性とその両親を割り出し調査を開始。江蔵さんは対象者に直接会って話すことを求めたが、都は家族などに調査対象であることが漏れる恐れがあるとして戸別訪問は行わず郵送で調査をすることに。少しでも自分の思いを伝えたいと考えた江蔵さんは手紙を同封。もう1つ江蔵さんが手紙に託したのは、育ての母・チヨ子さんの願い。お腹を痛めて産んだ子に一目会いたいというチヨ子さんは、去年11月調査結果を知ることなく93歳で亡くなった。それから4ヶ月、突きつけられたのは取り違えの相手を特定できていないという現実。江蔵さんは今後について、対象者を戸別訪問して調査することを求めたが、都は後日回答するとしている。
