大都会を流れる川、多摩川では20年ほど前から外国が原産の魚、外来種が頻繁に確認されるようになった。見つかった外来種は分かっているだけでおよそ100種類。在来種の魚や卵を食べるなど生態系が破壊されるおそれがある。こうした外来種の拡大を防ごうと奔走した父と思いを引き継いだ娘の思いに迫った。今回のスター、山崎愛柚香は多摩川の環境保全に取り組むNPO「おさかなポストの会」の代表。この日は多摩川の支流、三沢川で子どもたちと生き物の観察。本来なら中国や韓国に生息しているカワリヌマエビ。北米原産地のミシシッピアカミミガメは野外に放すことは法律で禁止されている。山崎が活動しているNPOを創設したのは3年前に亡くなった父親の充哲。20年前、多摩川の外来種を回収するおさかなポストを設置。飼い主が持て余したペットをここに放してもらおうと始めた。集めた外来種は殺さず、新たな飼い主へ引き渡す取り組み。その父に連れられ、小さいころから多摩川に遊びに来ていた愛柚香は物心がつく前から川の生き物と触れ合っていた。父の手伝いを始めたのは小学校の高学年のころ。大学では水産について学び専門性を磨き、活動を引き継いで精力的に地域を回っている。今いちばん力を入れている活動が移動水族館。幼稚園児が川の生き物と触れ合う機会を作ることで生き物に興味を持ってもらいたいと考えている。