「OHTANI CHARM(大谷チャーム)」と書かれた機械は、人気の通称“大谷ガチャ”というもの。この日、都内の郵便局で接客をしている川端駿介くん(中学3年)は、この“大谷ガチャ”の広報部長で「大谷町・珠洲市のことを知ってほしくて、丁寧に作りました」「地震から結構、時間がたって『みんな忘れてるよね』みたいな。改めて被害のあるこの地域のことを思い出してほしい」と話す。川端くんの背中にあったのは「能登半島・最先端 珠洲」という文字。能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市の大谷町。川端くんは震災後も、この大谷町で暮らしている。震災から10か月、県内の避難などで川端くんが通う学校の生徒数は23人から5人まで減ったという。それでも“震災のことを忘れてほしくない”と、地元に残った5人が力を合わせて、大谷町の海で獲れた貝殻などを使った“大谷ガチャ”を作った。購入者は「大切にして、大谷小・中学校のことも覚えておきたいなと思っています」と話す。“大谷ガチャ”を通して伝えたいことについて、川端くんは「『僕たちまだ復興やってます』というのを知らせたい。僕でさえ、この地域に住んでいてもちょっと薄れてきている。この商品を見て、また思い出してほしいと思います」と話す。