EU(ヨーロッパ連合)で世界初のAIを規制する法律が成立した。リスクと規制のしかたに応じ4つに分類。差別や人権侵害などを防ぐためのもの。「禁止」:犯罪を行う可能性を予測する目的で、人々の特性を分析、評価するAIなど。利用が禁止される。「厳格管理」:教育機関や企業が入試や採用で人々を評価する際などに使うAI。リスク管理が求められる。大阪大学・工藤郁子特任研究員による具体例を紹介。「明示義務」:実在する人物の姿や声に似せて生成AIで作成した画像や音声など。AIによるものだと明示をして透明性を確保することが義務づけられた。AI法には罰則もあり、違反した企業には日本円で最大約60億円か、年間の売上高の7%のどちらか高いほうが制裁金として科される厳しい内容。日本の企業もEU域内で事業を展開しているため対応を求められることになる。工藤特任研究員は「危険性を十分考慮しなければならない点が、思考の切り替えが必要だったりする。弁護士、法務部門に相談しないと気づきにくい」と述べ、日本でもAIの安全性や信頼性を高めていく対策が急務。EUでは、法律による規制が2年後の2026年に本格的に適用される見通し。
日本政府も、生成AIの普及で懸念されるリスクへの対応を強化するため、新たな法規制を導入するかどうか、ことしの夏以降、検討を始めることになった。
日本政府も、生成AIの普及で懸念されるリスクへの対応を強化するため、新たな法規制を導入するかどうか、ことしの夏以降、検討を始めることになった。