福岡県新宮町の港からおよそ8キロの沖合にある小さな離島、相島。「猫の島」として人気を集める観光スポット。島で漁師の見習いとして奮闘する松尾栄作さん(53)。移住してきたのは4年ほど前。きっかけは家族で島を訪れた時に長男が「相島の小学校に通いたい」と希望したことだった。漁師歴50年超の師匠・三船良次さんは多くのことを経験させるため、あえて何も言わずに作業を見守る。午前6時半、漁師見習いの松尾さんの仕事は日が昇る前から始まる。12月から1月にかけてはエサを船でひきまわす一本釣りのシーズン。釣れたのは大きなブリ。漁に出られない日限定で美容室を開く。松尾さんは20年にわたって大阪で美容室を経営。美容師としてもかなりの腕だったそう。狙いふだんは師弟関係の2人だが漁が終わると家族のような関係だという。妻の奈津代さんや子どもたちも島でのゆっくりとした生活を楽しんでいる。漁師見習い・松尾栄作さんは「魚を中心としたテーマパークをこの島でつくっていって、もっともっと全国に発信できるような場所にできたらなって考えています。結局それって全部島への恩返し、突然ひょっとでの人間が入ってきた中でここまで受け入れてくれることに対しての感謝」と話した。