原さんが苦しんでいると聞き、1号店の小山さんが励ましにやってきてくれた。小山さんはコンクール直前に体調を崩してしまい予選に出れなかったという。さらに産休中の先輩である市川さんも応援に来てくれた。市川さんも「iba Cup 2023」へ日本代表として出場した実力者でアドバイスなどをした。楽しんで挑戦していた原さんに店の看板を背負うプレッシャーがのしかかっていた。そんな時最後まで一緒にいてくれたのは福山さんだった。この損得なしのお人好しが地元の友人らが話す本質なのかもしれない。
迎えた決勝の日。井上さんは大会の運営スタッフとして参加。会場にはすでに全国から集まった若手職人がいたが原さんが最年少。井上さんから掃除までは時間などであるなど確認や始まるまでのこの時間が一番緊張するなど雑談をする。そして大会がスタート。制限時間内に生地作りから焼き上げまで一人で全部行う。原さんは「大丈夫」とつぶやきながら大会に挑む。その頃お店は大忙しで福山さんの働きも試される。今井さんは成長速度について遅く周りと比べるとどうしても遅く見え、原さんが刺激になってくれると嬉しいと話す。一方原さんは慣れないオーブンで火加減をうまく調整できなかったのかちょっと濃くなってしまった。審査員の他のシェフたちからは素晴らしい作品など褒めてくれるが原さんからは涙が溢れた。