去年10月に行われた社交ダンスの世界大会。出場していたのが松永美智子さん(90)。パートナーは孫の健太郎さん。愛媛県に住む松永さん。ダンス歴は40年で日々練習に励んでいる。元気の秘訣は趣味の麻雀。仲間と週に1回深夜0時まで楽しむという。昭和10年愛媛県で生まれた松永さん。子供の頃から活発な性格で新体操で国体にも出場。結婚後は2人の子宝にも恵まれた。夫の俊一郎さんは3年前92歳で死去。ダンスを始めたきっかけは40年ほど前の夫の言葉。子宮筋腫になり、夫は「生きてだけいてくれ」、「好きなことしていいから」と言われたこと。ダンスに夢中になった松永さん。6年前に足のがんになり、大腿四頭筋の1本を全てとり、がんセンターの先生には二度と歩けないと言われたそう。しかし、術後に立ち上がると足が動いた。現在に至るまでダンスを続けている。松永さんにとっての最大の夢は幕張メッセで開かれる世界プロ・アマダンス選手権の出場。世界大会でペアを組む松永健太郎さんは松永さんの孫でありプロダンサー。健太郎さんはプロとして大会に出場するほか、生徒へのレッスンを行っている。そのレッスンを松永さんもサポート。ダンスを愛してやまない松永さんだが、次の世界大会が最後の舞台。足のがんが再発し、残る大腿四頭筋も切除することが決まっている。その日の晩、松永さんの姿は不安を感じた時やリフレッシュしたい時に来る行きつけのカラオケ喫茶にあった。大好きな歌やダンス、90年間で出会った仲間が松永さんを支えている。最後の覚悟で挑む大舞台。会場では世界から集まったダンサーがパフォーマンスを繰り広げる。松永さんが出場するのは2人の年齢を合わせて120歳以上の部門。松永さんは最後まで踊り切り、決勝進出した。今回、松永さんのラストダンスだったはずが、松永さんは「もうちょっと頑張ってみようかな」と話した。手術を乗り越え、また孫と踊りたいということで、ラストダンスはまだ先になりそう。
