連続テレビ小説「虎に翼」の背景を解説する。ドラマの中で主人公の寅子は法廷を見学する場面もでてくる。当時の民事裁判の様子を再現しているが、現代は裁判官だけが法服を身に着けているが、当時は検事も弁護士も着用していた。現代の民事裁判は基本的に書面をやり取りするのみだが、当時は法廷で演説したり、弁護士によっては傍聴席を巻き込んだ。判決のシーンでは「権利の濫用」という言葉がでてくるが、ドラマのモデルになった物品引渡請求事件は実際にあり、その4年後には宇奈月温泉事件があり、権利の濫用禁止の判例が確立した。宇奈月温泉では「権利の濫用」で、まちおこしに使われている。