今年、大幅に規制が強化された富士山の登山ルール。通行料・入山料の徴収の他にも去年は木製だったゲートが今年は鉄製となり、午後2時には閉門。例年問題となっていた”弾丸登山”を抑止するため閉門を2時間前倒しにし、今年は午後2時から午前3時までは山小屋の宿泊予約がない登山者は5合目からの入山ができなくなったのである。さらに富士山レンジャーなど職員の権限を強化し、軽装登山を防止するため服装や持ち物の事前チェックを実施し不備がある人に対して入山拒否が可能となっている。中でも厳しくチェックしていたのは防寒具・レインウェアで不備があればレンタルや売店で購入し、準備しなければならなくなった。ドローンは許可なく飛ばすことはできず、環境省などが使用を控えるよう呼びかけている。標高2790mに経つ山小屋で今年のルール変更の効果について聞くと弾丸登山と軽装での登山者はほぼ見かけなくなったという。登山道でのキャンプや野宿は禁止されているが、静岡県側の富士宮ルート9合目の山小屋では今年のベンチや軒下での野宿をする”弾丸登山”と思われる外国人の姿が目撃されている。8合目の山小屋で目を疑うような登山者を発見し、愛犬とお散歩登山していた。山梨県はペットとの登山を禁止していないが原則遠慮してほしいとしている。そして今年のルール変更で気になるのが”ご来光渋滞”である。時間帯によっては”ご来光渋滞”で立ち往生があり夏でも雪が溶け切らない富士山では山頂と平地の気温差が20℃に及ぶことがあるため防寒着などの備えがなければ低体温症のリスクが伴う。午前3時半頃に山小屋から歩くこと約4時間、ご来光直前はまるで”テーマパーク”かのようにごった返していた。今年も登山者が殺到した富士山だったがその一方で山頂で大問題となっていた。このあと富士山頂上写真家の植田めぐみさんが実情を語っていく。