国内企業の決算発表が一巡し材料難で不安定な展開。アメリカの半導体大手、エヌビディアの好決算により半導体関連に強い買いが入る場面もあったが、週後半はFRBによる利下げ期待が後退。ダウ平均は今年最大の下げ幅となる場面もあり日本株もつられて下落。上昇率1位は保険業。国内の長期金利が1%を上回り運用環境が改善するとの思惑が強まった。下落率1位は不動産。長期金利の上昇により借り入れコストの負担が増加する懸念が強まった。下落率7位のダイフクについて東野さんは「中国での半導体設備投資が今後減少することでダイフクが手掛ける半導体生産に必須のクリーンルーム関連の受注が減少するとの見方から売りが膨らみ4日続落で終えている」などと述べた。下落率2位は富士電機。23日に新たな中期経営計画を発表。ROEの数値目標が保守的なものにとどまったことが嫌気され売り優勢となった。値上がり率8位に帝人がランクイン。物言う株主であるオアシス系ファンドが大株主に浮上したことが明らかとなり株主還元が増えるのではとの期待が広がった。上昇率1位はシャープ。東野さんは「15日の早朝にMSCIの指数構成銘柄から除外されることが発表され、14日に発表したディスプレー事業の減損計上などの悪材料が重なり空売りが増加していた。16日からの想定外の株価上昇でポジション解消による継続的な買い戻しやそれを見越した新規買いが相場を押し上げる構造となった」などと述べた。今週の相場について東野さんは「今週も材料難の中で不安定な相場展開が予想されるが半導体関連以外のハイテク株への資金シフトが予想され日経平均は25日線をサポートに底堅く推移することが予想される。個別では、国内企業の決算発表後、証券会社から出てくる投資判断や目標株価の変更などを材料に動く銘柄が目立ってきそう」とコメント。
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