2025年元日、神社で手を合わせ祈るのはウクライナから避難してきたレナさん(24)。動物看護師になることを目標に熊本市の動物病院で治療のサポートや世話を行っていて、この日は病院の院長と初詣に来ていた。時折笑顔も見せるレナさんだが、2024年は心の不調と闘い続けた1年だった。ロシアによる攻撃から逃れるため2022年4月、ウクライナ東部・ハルキウから家族と離れたった1人で日本へ避難してきたレナさん。これまで番組ではレナさんの生活を度々紹介してきた。一時的な滞在先となっていた群馬県・富岡市の佐藤さん一家に見送られ、おととし6月、レナさんのことを知った熊本市にある動物病院の院長の元に来た。動物好きということもあり、動物看護師の国家資格取得を目指し、専門学校に入学するため日々勉強に励んでいたのだが、去年11月、取材班が久しぶりに動物病院を訪れるとそこにレナさんの姿はなかった。不安やプレッシャーにより体調を崩して入院しているという。結局入院は1ヶ月にも及んだ。そして今月、まだ体調が万全ではないなかレナさんは専門学校の入試にのぞんだ。生物や英語、問題は全て日本語で出題される。2週間後、レナさんの受験結果が出たというので訪ねてみると、結果は見事合格。心に傷を抱えながらも夢に向かい大きな一歩を踏み出した。レナさんは「試験に受けったことで私の両親は少し安心できると思う。まだ私は両親を助けることが出来ないが、看護師になったらできるかもしれない。」などと話した。