富山県朝日町は知る人ぞ知る温泉地で、神経痛などに効果があることから、古くから湯治場として親しまれてきた。冬場は地元で取れた寒ブリやカニなど、海の幸も楽しめる。愛知在住の大学生・安達さんは大の旅好きで、月に1度は国内旅行に出かけるというが、今回は朝日町に旅に来た。朝から町を堪能し、午後3時にホテルへと戻った。泊まっているのは1泊2万円以上する「ホテルおがわ」。高級旅館に泊まれるのにはある秘密があった。午後4時、安達さんは作業着に着替えバックヤードへ。この宿のスタッフとして働いていた。仕事は食事の配膳や接客など。この日は夜8時まで働いたが、安達さんはただのアルバイトではなく、働きながら旅行もできる「おてつたび」というサービスの利用者だった。おてつたびは宿泊施設や一次産業などと提携して、人手が欲しい企業と人材をマッチングするサービス。利用者は宿泊費が無料で、賃金までもらえる。「旅館はコロナ禍での営業縮小により従業員が減ったが、コロナ禍が収まり深刻な人手不足に陥ったため助かっている」などと旅館の副支配人は言う。
いま宿泊業だけでなく、地方では農業や漁業など多くの産業が深刻な人手不足に悩まされている。そこで地方の危機に立ち上がったのは「おてつたび」創業者の永岡さん。永岡さんは「人が足りないのは仕方ないなど、諦めベースの言葉が多かった。もっと人が来たいと思う仕掛けさえあれば絶対来てもらえると思った」などと話す。地方企業は人手不足を解消でき、利用者はお得に旅行ができるというwinwinの仕組みが評判になり、現在の登録者数は49000人で、受け入れ先も1200カ所に登るという。
いま宿泊業だけでなく、地方では農業や漁業など多くの産業が深刻な人手不足に悩まされている。そこで地方の危機に立ち上がったのは「おてつたび」創業者の永岡さん。永岡さんは「人が足りないのは仕方ないなど、諦めベースの言葉が多かった。もっと人が来たいと思う仕掛けさえあれば絶対来てもらえると思った」などと話す。地方企業は人手不足を解消でき、利用者はお得に旅行ができるというwinwinの仕組みが評判になり、現在の登録者数は49000人で、受け入れ先も1200カ所に登るという。