2024年1月27日放送 10:30 - 11:00 テレビ東京

週刊ビジネス新書〜明日から使えるビジネスのヒント

出演者
竹内香苗 伊集院光 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(週刊ビジネス新書)
変革期?新しい旅のカタチ

本日のテーマは”楽しみ方は十人十色新しい旅のカタチ”。いま宿泊業は復調しており国交省の調べによると延べ宿泊者数は前年の同月比で20%アップしておりコロナ前の水準に戻ってきている。政府は2030年を目標に訪日外国人客を6000万人。訪日客からの観光収入を15兆円という目標を立てている。コロナ前と比べても3倍以上の目標となっているし、日本最大の外貨獲得産業となっているなどと梅澤さんは語る。一方で日本人観光客の延べ宿泊者数はやや減少傾向にある。その原因は高齢者で2025年問題と呼ばれている団塊の世代が後期高齢者になり社会構造に大きな影響をもたらすと言われている。もともとは旅行好きだった世代が高齢化に伴う身体の不調により旅行にいけなくなったことも大きな要因だという。

キーワード
国土交通省宿泊旅行統計調査観光庁
他にはない特色で集客

関東屈指の温泉地箱根で人気を集めている「箱根本箱」。変わった名前の宿だが名前にふさわしい特徴があるという。客室は全部で18室あり全室露天風呂付き。大浴場も完備している。食事はオープンキッチンのレストランで地元の食材に拘ったコース料理が楽しめる。1泊1人4万円だが温泉と料理以外に楽しみがあり、ラウンジには壁一面の本棚に大量の本があった。

キーワード
マウンテンビュー・コーナースイート箱根本箱箱根町(神奈川)

2018年にオープンした箱根本箱の館内には1万2000冊の本がある。本はラウンジだけでなく廊下やレストランなど至るところに本が並んでいる。”大人の秘密基地”をコンセプトにしており、本棚を階段として上ると座れるスペースがあるなど館内には1人で籠もって本を読めるスペースがたくさんある。全部の部屋に本があるが、部屋ごとに有名な女優や直木賞作家など本好きの著名人がセレクトした本が置いてある。誰が選んだ本が読めるのか分からないのも泊まる楽しみの1つ。ジャンルも幅広く小説、写真集、専門書、絵本まであり館内の本は全て購入可能。客の年齢層は30から50代で特に40代の女性客が多いという。オープン以来週末は予約で一杯になっており普通の温泉施設では珍しい女性の一人客も多いそうでリピート率も高い。このホテルの経営に携わっているのが出版取次大手の日本出版販売のグループ会社。代表は「本を手に取る機会が少なくなってきたなかで改めて本をじっくり楽しんでもらう場所と時間を作りたかった。」などと話している。この会社は東京六本木にある入場料を払って入店する書店「文喫」も手掛けている。本を軸にすることで他にはない強みが生まれるなどと語った。

キーワード
ひらく六本木(東京)文喫日本出版販売箱根本箱
宿泊施設に付加価値 / 地方再生 宿を目的地に / 宿泊業 深刻な人手不足

プロデュースをした自遊人という会社はもともと旅のライフスタイルマガジンを出版していた会社。そのため本のセレクションも素敵で本の好きな人にとって居心地のいい空間を作っている。2号店で長野県松本市にある「松本本箱」も素敵な空間だと梅澤さんはコメントした。地方部で小規模高単価な宿が日本中にあれば15兆円の観光収入が実現する上顧客の満足度もあがるのでリピーターも増えると梅澤さんは話した。温故知新という会社のプロデュースした瀬戸内リトリート青凪という宿泊施設はもともと大王製紙の美術館兼ゲストハウスとして使われていた世界的建築家安藤忠雄さんの設計した建物だ。梅澤さんは観光で地方再生をするためにお金が落ちるような高級な飲食店などを作っていかないと地方再生には繋がらないと話す。そんな中課題となっているのが宿泊業の人手不足だ。約8割の宿泊施設が人手不足を実感していると回答している。梅澤さんはスタッフ不足により部屋の2割を閉めているホテルなどが日本中にたくさんあると話した。

キーワード
大王製紙安藤忠雄帝国データバンク松山市(愛媛)松本十帖松本市(長野)松本本箱温故知新瀬戸内リトリート青凪自遊人
旅をして 人手不足を救う

富山県朝日町は知る人ぞ知る温泉地で、神経痛などに効果があることから、古くから湯治場として親しまれてきた。冬場は地元で取れた寒ブリやカニなど、海の幸も楽しめる。愛知在住の大学生・安達さんは大の旅好きで、月に1度は国内旅行に出かけるというが、今回は朝日町に旅に来た。朝から町を堪能し、午後3時にホテルへと戻った。泊まっているのは1泊2万円以上する「ホテルおがわ」。高級旅館に泊まれるのにはある秘密があった。午後4時、安達さんは作業着に着替えバックヤードへ。この宿のスタッフとして働いていた。仕事は食事の配膳や接客など。この日は夜8時まで働いたが、安達さんはただのアルバイトではなく、働きながら旅行もできる「おてつたび」というサービスの利用者だった。おてつたびは宿泊施設や一次産業などと提携して、人手が欲しい企業と人材をマッチングするサービス。利用者は宿泊費が無料で、賃金までもらえる。「旅館はコロナ禍での営業縮小により従業員が減ったが、コロナ禍が収まり深刻な人手不足に陥ったため助かっている」などと旅館の副支配人は言う。

キーワード
おてつたびカニホテルおがわ寒ブリ愛知県朝日町(富山)長野県静岡県高知県

いま宿泊業だけでなく、地方では農業や漁業など多くの産業が深刻な人手不足に悩まされている。そこで地方の危機に立ち上がったのは「おてつたび」創業者の永岡さん。永岡さんは「人が足りないのは仕方ないなど、諦めベースの言葉が多かった。もっと人が来たいと思う仕掛けさえあれば絶対来てもらえると思った」などと話す。地方企業は人手不足を解消でき、利用者はお得に旅行ができるというwinwinの仕組みが評判になり、現在の登録者数は49000人で、受け入れ先も1200カ所に登るという。

キーワード
おてつたび帝国データバンク
地方に人を呼び込む仕組み / 旅をきっかけに 地方に人材を

おてつたびについて伊集院さんは「バックヤードを体験するとその旅館が本当に良い旅館かどうかがわかると思う」などとコメントした。梅澤さんは「人材不足の解消だけでなく、若い層の観光需要を喚起するという意味で大事なきっかけになっている。2025年問題で団塊の世代が旅しなくなっているから観光需要が縮小していくかも知れない中で、若い層の市場を作っていくという意味で重要な取り組み」などと話した。旅館以外のおてつたびについて永岡さんは「冬では雪かきの手伝いや、酒造での酒瓶のラベリングなどのおてつたび、またお祭りやDIYなど地域に根ざした様々なおてつたびがある。寝泊まりはホームステイやゲストハウスや自治体との連携で確保する」などと話した。人手不足について「季節変動性が高い産業だと、長期では採用できないがこの時だけいてくれればなどという悩みがある」などと言った。利用者の中には、その後観光客としてお客様として来てくれたり、農家であればその農家の作物を買い続けていくれる人などもおり、さらにはその場所を気に入って移住し就職する人もいるという。

キーワード
おてつたびブロッコリー中山牧場出羽屋大崎町(鹿児島)川上村(奈良)川原湯温泉平取町(北海道)朝日館玄海町(佐賀)田舎に泊まろう!石巻市(宮城)石狩郡(北海道)西川町(山形)長野原町(群馬)飛騨古川池田農園飛騨市(岐阜県)
(エンディング)
伊集院光のエピローグ

おてつたびについてのトーク。伊集院さんは「僕のおてつたび経験で言う『田舎に泊まろう!』だが、北海道でその場で頼んでお手伝いさせてもらう。昆布を運んでどんどん乾燥室に並べていくというのを5~6時間やって家に泊めてもらう予定だったが、急な親戚の法事で別な方を紹介してもらって泊めてもらった。そこで食べた昆布・ウニ・昆布・ウニとなってる漬物が一生で一番美味しかった」などと話した。

キーワード
おてつたびウニ北海道田舎に泊まろう!

© 2009-2024 WireAction, Inc. All Rights Reserved.