政治資金規正法の改正の法案審議が始まった。きょう午前、日本維新の会が政治資金規正法の改正案を提出。改正案では、今の政策活動費を見直し、党勢の拡大や政策立案、調査研究目的での支出に限定した特定支出という新たな制度を創設。年間の支出総額に上限を設けるほか、報告書を作成して領収書とともに提出し、10年後に公表するとしている。またパーティー券の購入を含む企業団体献金を禁止。パーティー券の購入者を公開する基準額を現在の「20万円超」から、「5万円超」に引き下げるとしている。日本維新の会・青柳仁士衆院議員は「自民党案は本当にお粗末。全く議論するに値しないレベル」と述べた。午後の参議院予算委員会では、政治資金規正法の改正などを巡って論戦が交わされた。自民党が先週提出した改正案について、自民党・福岡参議院政策審議会長は「理解を深めていくための取り組み、もっと深めていく必要があるのでは」とただし、岸田首相は「一連の事案の原因等を分析したうえで、諸外国等の制度運用も参考に議論を詰めてきた。再発防止の観点で高い実効性を有するもの。丁寧に説明していきたい」と述べた。公明党・里見隆治参院議員は「政治改革は(政治資金規正法)改正だけで成し遂げられるものではない。自民党をどう変えていくのか、政治への信頼をどう回復していくのか」とただし、岸田首相は「法改正はもちろん大事だが、法律自体が十分守られていなかったとの指摘がある。党改革を進めなければならない。政治改革に終わりはない」と述べた。公明党所属・斉藤国土交通相は「政策活動費」について「党の幹事長も務めたが、『政策活動費』の支給を受けていない。活動に支障を感じたことはない」と述べた。日本維新の会・柳ヶ瀬総務会長は「今の国会で成案を得る覚悟を示してもらいたい」とただし、岸田首相は「支出可能経費の確定、支出の公開のあり方も結論を再開すべきと(党幹部に)指示した。今回は結論が出せるよう自民党としても議論に貢献していく」と述べた。衆議院解散について、国民民主党・田村麻美参院議員は「政治資金規正法をはじめとする問題を解決するまでは、(衆院)解散などして投げ出さない辞めるなどと言わないということか」とただし、岸田首相は「いま国会で最大の焦点は、再発防止に向け政治資金規正法を改正するこの点にある。解散等それ以上のことは何も考えていない」と述べた。政倫審(政治倫理審査会)について、共産党・小池書記局長は「衆議院、参議院でも政倫審は“裏金議員”合計73人の出席を求めた。誰1人出席しようとしない」とただし、岸田首相は「関係者が説明責任を尽くすことは大事。政倫審をはじめ、国会の運び方には国会のルールが尊重されるべき。当事者が対応を判断する」と述べた。夕方、与野党双方が提出した法案が、衆議院の政治改革を議論する特別委員会で審議入りした。自民党が提出した法案と立憲民主党と国民民主党が共同提出した法案、日本維新の会が提出した法案など5つの法案について趣旨説明が行われた。特別委員会では、あすとあさって法案の提出者に対する質疑が、来週27日には、参考人に対する質疑が行われ、後半国会の最大の焦点となる政治改革の議論が本格化する。