航空自衛隊に所属するアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」は1960年に創設され1964年の東京五輪などにフライト飛行を披露している。昨年の放送では6万人に熱狂するイベント航空祭に潜入し、2024年5月の放送で右派エースパイロットのスゴ技の裏側を放送した。そこで今回世界を驚かせたブルーインパルスの超難関ミッションを紹介。1つ目は1998年長野五輪の開会式。当時を知る渡部琢也さんはシビアな時間に変化する天気の中であれだけの完璧な演技を見せられたのは素晴らしいと今でも語り継がれる伝説のフライトだという。その時の映像が公開された。開会式では、小澤征爾の「交響曲 第9番」の演奏で5大陸同時中継合唱が行われた。
ブルーインパルスには長野五輪の開幕8ヵ月前にパイロットに開会式への参加が伝えられた。当時のパイロットの阿蘇晋一さんと安藤浩さんに話を聞いた。参加が伝えられたときは嬉しかったや光栄だと思ったが東京オリンピックと同じインパクトを与えられるかできるかというプレッシャーはあったと話す。長野ではオリンピックシンボルは披露できないことが判明した。冬の長野は雲が低く高度300m程度しか飛行できず、会場からは1つの円しか見えない状態となってしまうという。40以上ある技の中で「レベルオープナー」で五色の色を表現するのが大事。さらに超難関ミッションなのが小澤征爾指揮の合唱が終了した瞬間に会場に登場するというもので0.1秒の狂いなくレベルオープナーを披露するというもの。トラックの後ろから機体が見える角度を再現するため最も美しく見えるタイミングを訓練。急ピッチで行っていたがリハーサルは1日しかなくさらに小澤征爾さんとの合同リハーサルは無くぶっつけ本番で行う。すると想定外のトラブルが発生した。リハーサルをしたら結構時間にズレがあることが判明。そこで「 第九番」の演奏では誤差はほとんどなく始まったタイミングで合図を出すことが決まった。そして本番当日超プレッシャーの中、第九の演奏がはじまり合図がでてミッション大成功させた。