公明党の代表は9月末に山口那津男氏から石井啓一氏に代わったばかりで僅か1か月あまりでの再びの交代劇に党内には激震が走った。衆院選で惨敗し、代表の石井氏はおろか厚生労働副大臣などを務め将来を期待されていた伊佐進一氏など中堅も数多く議席を失い、党内からは世代交代どころではないと党存続に危機感が高まっていた。少数与党に転落し厳しい国会運営が迫られる中で早期の党再建への道筋をつけるべく白羽の矢が立ったのは党務閣僚経験ともに豊富な72歳の斉藤氏。代表代行には支持母体の創価学会からの人気が高い竹谷とし子氏を、中央幹事会の会長には石破総理にも近いとされる赤羽前国土交通大臣を起用し、手堅い布陣を敷いての船出となる。党内からは、最も大事なのは今回落選した仲間を早く復活させることだと来年夏の衆参ダブル選挙を狙うべきだとの声もあり、斉藤代表は新任早々難しいかじ取りを求められている。