上皇后・美智子さまが皇太子妃時代の昭和49年に上皇さまを思って読まれた歌を紹介。世の中の出来事についても詠まれていた。今から30年前の阪神淡路大震災。当時天皇皇后両陛下として発生の2週間後、現地に足を運ばれたお二人。美智子さまは地震後の火災で被害を受けた現場に御所の庭で積んだ推薦の花を手向けた。皇室の和歌の相談役・永田和宏さんは「平成の両陛下が象徴として大きな二つの要素捜がある。一つは“寄り添う”、もう一つは“忘れない”ということ」と話した。永田さんが驚いたというのが東日本大震災について詠まれた歌。「東日本大震災の後政府やメディアも復興が進んでいる方ばかりを強調。原発の事故があって元にいた場所に帰れない人たちが何人もいる。だけど復興は順調に進んでいるとか国民には知らされてそれに対する異議申し立てである種の憤りに近い歌」と話す。こうした秘められた心の内を知ることができるの歌ならではだという。そして歌集には拉致被害者への思いを詠まれた歌も収められていた。