NATOの首脳会議は日本時間の昨夜遅くから、インド太平洋地域のパートナー国である日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4か国も参加して行われた。この中で岸田総理大臣は、NATOと結束してウクライナ支援などに対応していくことを確認した。一方、“欧州大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分だ”として、ロシアと北朝鮮による軍事協力が日本周辺に与えている影響に深刻な憂慮を示すとともに、中国を念頭に、東シナ海や南シナ海での一方的な現状変更の試みを認めない立場を強調した。その上で、“日本は今後も法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に向けて努力する”と述べ、地域を越えた安全保障協力の重要性を訴えた。そして会議では、サイバー防衛や偽情報対策、それにAIなどの新興技術への対応といった安全保障分野で協力していくことを確認した。
NATO首脳会議に出席したゼレンスキー大統領は、ワシントン滞在中、NATO加盟国などの協力に謝意を示し続けてきた。訓練などの調整を行う機関を設けることや、ウクライナにNATOの上級代表を置くことなど、中長期的な支援の具体策が示されたことは評価していると見られる。ただ、F16戦闘機や防空システムの供与を巡っては、必要とする数には及ばなかった。ゼレンスキー政権がゲームチェンジャーとするロシア領内への攻撃の制限緩和についても言及はなく、NATO加盟の道筋も明確には示されなかった。ゼレンスキー大統領はウクライナ支援に否定的なトランプ氏が再び大統領になるのかなど、米国の政治情勢も注視しながら、ウクライナの勝利につながる外交戦略を描いていくと見られる。
NATO首脳会議に出席したゼレンスキー大統領は、ワシントン滞在中、NATO加盟国などの協力に謝意を示し続けてきた。訓練などの調整を行う機関を設けることや、ウクライナにNATOの上級代表を置くことなど、中長期的な支援の具体策が示されたことは評価していると見られる。ただ、F16戦闘機や防空システムの供与を巡っては、必要とする数には及ばなかった。ゼレンスキー政権がゲームチェンジャーとするロシア領内への攻撃の制限緩和についても言及はなく、NATO加盟の道筋も明確には示されなかった。ゼレンスキー大統領はウクライナ支援に否定的なトランプ氏が再び大統領になるのかなど、米国の政治情勢も注視しながら、ウクライナの勝利につながる外交戦略を描いていくと見られる。