300億年に1秒しかずれない光格子時計を世界基準にしたいと野心を持つ香取教授。そのために必要なことは光格子時計の小型化である。これまでの装置に比べて大きさを4分の1までに小さくした。これを実現したのは共同開発を行った日本の大手精密機械メーカーである島津製作所。2017年から香取教授とともに光格子時計の設計・製造に関わってきた。島津製作所ではレーザーを制御する回路の開発などを担当していた。島津製作所などがおよそ10年の歳月をかけて作った光格子時計は今年3月に販売がスタートし、1台5億円で3年で10台の販売を目指すという。まだ売れてはいないが、国内外の研究機関などから引き合いが来ているという。最後に香取教授に「ブレイクスルーとは?」と問うと「まだ見ぬ世界を目指して新しい風景を求めること」とのことだった。