後南朝の拠点があった奈良・川上村では2月5日、儀式が行われる。近年まで一般には公開されず、568年にわたって密かに続いてきた。1443年、後南朝の軍勢は北朝の天皇がいる御所を襲撃し三種の神器の1つを奪うことにも成功した。村民は落ち延びてきた後南朝の武士たちを歓待したという。その後、幕府が刺客を送り込み、村人たちは後南朝に関する情報をリーク。自天王という皇族がいて、先祖を遡れば後醍醐天皇に行き着いたとされるが、殺害されてしまった。村では自天王を偲ぶため、毎年、朝拝式を行っている。参加者が榊の葉を咥えるのは、情報をリークして自天王を喪ってしまったことへの自戒だという。