川崎市の中心部にきょうオープンした居酒屋から中継。入り口に「復興中」という看板が掲げられている。この居酒屋、ことし1月の能登半島地震で被災した男性が立ち上げた。輪島市で居酒屋を経営していた楠健二さんは住宅を兼ねていた店が1月の能登半島地震で被災。倒れてきたビルの下敷きになり、妻と長女を亡くした。生活再建のため、居酒屋を再び開くしかないと考えていたが、今の輪島では再建のめどが立てられないと判断。悩んだ末、以前暮らしていた川崎市で店を開くことにした。きょう5時半の開店と同時に多くのお客さんが訪れにぎわいを見せていた。このお店、あちこちに輪島の雰囲気を感じられるものがある。お酒もすべて能登の地酒でそろえたということでこのカウンターの上にもたくさんお酒が並んでいる。魚にもこだわっている。客として訪れていた3年間、担任をしていた教員の男性は「おとうさんが頑張っている姿、再出発するという話を聞いて駆けつけなきゃと思って来た」と話していた。店長の楠さんは「出発しているかというと分からないだが自信になったのでそのあと、どうしようもない悲しみや明け暮れていたのでその中で最初の一歩を踏み出さなきゃいけないということで輪島はまだまだなのでそれを川崎でやって復興を待とうかなと思っている」と話していた。今後の展望について「ここから能登を、輪島を発信していってお客さんにも輪島のことを知ってもらって復興に協力してもらうようにお願いしつつも復興がなりきれてきたらそこに小さなお店でも開けようかなと思っている」と話した。