品薄状態が続くコメだが以外に身近にある場所でコメを求める客が急増している。都内の昔ながらのコメ専門店では、4日、1800キロの新米を入荷し、客が倍増したという。品薄に拍車をかけているのがインバウンド需要で、ここ2年で外国人観光客は倍以上に増え、平均滞在日数も増加している。コメを食べる機会も増え、より多くの需要が生まれている。成田空港に去年オープンしたおにぎり専門店でも“間違いなく海外の客が増えている”という。年間契約でコメを確保しているが、仕入れ値は約2割上がっているという。中国・上海では、日本のなじみのブランド米が並んでいる。2キロで4000円前後と、中国産の約3倍の値段だが、日本米のファンがいるという。ことし1月から7月までの米の輸出量は、過去最大となっている。千葉・市原市にあるつばめ農園では去年から全体の2割を輸出用として生産している。日本人の米離れと価格低下が背景にあるという。国内需要は、毎年10万トンずつ減少していて、日本政府は、日本産のコメの海外進出を後押ししてきた。輸出用の出荷価格は国内用よりも安いが、将来の経営を考え、今後も需要拡大が見込める海外輸出に目を向けざるを得ないとしている。