ケーキ屋など街の「洋菓子店」の倒産が過去最多を更新したことが分かった。帝国データバンクによると、2024年度に負債額1000万円以上で倒産した「洋菓子店」は51件で、前の年度から1.6倍増えた。これまで最も多かった2019年度(44件)を上回って、過去最多を更新。小麦粉、卵、砂糖、バターなど原材料の価格上昇をケーキの販売価格に転嫁できず、利益を確保できなかったことが主な要因。また、店頭価格データなどを基準とした調査では、一般的なチョコレートケーキの原価が、カカオ不足の影響を受け、5年間でおよそ3割上昇するなど、製造コストの上昇傾向が顕著となった。帝国データバンクでは「消費者の買い控えやコンビニスイーツとの競争など経営環境は厳しく、今後も倒産増加が続く可能性がある」としている。