日本時間の昨夜行われたノーベル平和賞の授賞式。東京・武蔵野市ではパブリックビューイングで被爆者や若い世代が見届けた。今回の受賞をどういう思いで見つめたのか一夜明けて話を聞いた。パブリックビューイングの会場では武蔵野市の被爆者団体「武蔵野けやき会」副会長の松田隆夫さんが授賞式を見届けていた。母親のおなかにいるときに広島で被爆した松田さんは来年の被爆80年を前に、ことしの夏から被爆者の証言集の制作を進め先月下旬、完成した。そのさなかに決まった今回の受賞に急きょ、表紙にノーベル平和賞の文字を加えた。松田さんは先輩たちの運動の積み重ねをやっと分かってもらえたと感じている。昨夜のパブリックビューイングを企画した1人、高橋悠太さんは核兵器廃絶に取り組む一般社団法人の代表理事を務めている。中学、高校のときに当時の日本被団協代表委員の坪井直さんから話を聞いたことをきっかけに、核の問題に取り組むようになった。昨夜の授賞式、高橋さんは田中熙巳代表委員の演説に強い意志を感じたと話していた。