2011年3月11日、東日本大震災が発生し、東北沿岸を高さ10mを超える津波が襲った。福島第一原発では3基の原子炉で、「メルトダウン」が発生した。地震や津波の被害などで亡くなった人は1万5900人、行方不明者は2520人。避難生活を余儀なくされている人は減少が続いているものの、復興庁のまとめで、2万9328人となっている。岩手・宮城・福島の3県では、この13年で道路や防潮堤といったハード面の整備がおおむね完了した一方で、人口減少が進んでいる。3県の沿岸と原発事故で避難指示が出ていたあわせて43自治体のうち、震災前と比べて人口が10%以上減った自治体は35自治体にのぼっている。NHKのアンケートによると、被災者同士の交流や地域のコミュニティー作りといった活動は高齢化、人口流出でできなくなったなどの声が多く、「町に暮らす魅力が減った」、「精神的な孤立を感じている」といった意見がある。