今日の蔵出しセレクションは時をかけるテレビ〜今こそ見たい!この1本〜からニュートリノに質量があることを証明した物理学者でがんで他界した戸塚洋二さんを紹介した。戸塚さんは陽子にエネルギーを加えて光速近くまで加速させてニュートリノを人工的に生み出すTK2実験を考案し、計画段階でがんが見つかって治療に専念せざるを得ない状況になった。戸塚さんは自らの病状を日々ノートに記録し、2007年夏にノートに記録した膨大な情報を元にブログを始めた。ブログのタイトルは「A Few More Months(あと数か月の日々を)」で、自らに残された時間が少ないことを予期していた。ブログには自らの治療記録を元に抗がん剤の効果の科学的な分析などを記載していて、自らの病状の変化を数値化して分析してブログに載せていった。2008年3月には狂乱状態になって意識を失い、救急搬送された病院で脳にがんが転移したことが発覚した。その後も戸塚さんは自らが見たという幻覚をスケッチしてブログに載せ、自らの脳がどのように変化していくかを分析していった。