地上から艦艇を攻撃する地対艦ミサイルの発射訓練が今年度から初めて国内で実施されることがわかった。訓練が実施される「88式地対艦ミサイル」は射程は百数十キロあり、国内で安全な海域・空域が確保できず、海外で発射訓練をしていたが、関係機関の了解が得られたことから国内でも実施が決まった。太平洋に面した北海道・新ひだか町の静内対空射撃場から沖合数十キロの目標に向けて爆発しない演習用ミサイルを発射する。最初の訓練はことし夏ごろに行われる予定。小笠原諸島の南鳥島でも新たな射撃場の整備計画が進められていて、中国軍が海洋進出の動きを強める中、国内でも訓練の機会を増やして抑止力の強化につなげたい狙いがあるとみられる。