客や取引先が立場を利用して従業員に暴言を吐くなどする迷惑行為をカスタマーハラスメント(カスハラ)と言う。東京都の小池知事はカスハラの防止に向けた条例を制定する方針を表明した。制定されれば、全国初の条例となる。連合の調査によると、2022年までの5年間でカスハラが増えたと答えた人の割合は36.9%。飲食店や旅館では従業員の退職や廃業に追い込まれるケースもあり、深刻さが増している。タリーズコーヒーでは従業員のネームプレートをイニシャル表記にしている。きっかけは客からの付きまといだという。飲食店は人手不足が重要な問題になっていて、少しでも安心して働きたいと思う環境が必要となっている。タクシー業界でも個人情報保護のための法令改正が行われ、運転手の名前や顔写真を表示する義務がなくなった。