きょう、国民生活センターは、「デジタル終活」の必要性を訴えた。デジタル遺品に関する相談が入り始めているという。亡くなった夫のサブスクで、1000円ほどの請求がきたため、事業者に問い合わせたが、IDとパスワードがわからなければすぐ解約できないと言われたという事例や、亡くなった兄のネット銀行口座を確認するため、携帯電話会社の店舗でスマホのロック解除を依頼したが、画面ロックは解除できないと言われたという事例があったという。デジタル終活の基本のひとつとされるのが、スマホのロック問題。亡くなった人のスマホのロック解除やパスワードなどを解析するサービスを提供する会社では、サービス提供から7年で、相談は約3500件にのぼっている。複雑なパスワードが増加していて、専用の解析ソフトを使っても1年ほどかかるケースもあるという。弁護士によると、生前対策としては、ログインパスワードを家族と共有することがポイントで、生前は教えたくないという人は、残された家族が見る可能性が高い場所にメモを挟んでおく方法もあるという。今後は、デジタル終活を行っているかどうかが相続をスムーズにできるかどうかを左右するという。国民生活センターによると、ネット銀行などの金融機関やサブスクを提供している会社は、IDやパスワードがわからなくても、遺族が連絡し、亡くなったことを証明する手続きなどをすれば、相続や解約などの対応をしてもらえることが多いという。何を利用しているか把握することが重要だとしている。
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