スペーシアXの車内には倶利紋と呼ばれる伝統工芸にも用いられる獣の顔のような紋様が施され、魔除けの意味合いがある。しかし一箇所だけ逆を向いている部分があり、カフェカウンターの一箇所だけ模様が逆さまになっている。その秘密は日光にあるという。また車体の白にも深い意味があるが電車は日光へ到着。駅から車で10分の場所にある世界遺産の日光東照宮は、創建1617年で亡くなった徳川家康を神と祀るために建てられた。日本で最も美しいと言われる陽明門は伝説の彫師の左甚五郎作と言われる眠り猫などがあしらわれ、その美しい社はスペーシアXのデザインの原点になっている。田中は陽明門の柱に着目したが、その柱は白。帆立や牡蠣などの貝で作られた日本古来の顔料の胡粉が使用され落ち着きがありな柄透明にも引き立つ白。高田さんは金色の飾りと合わせると白が引き立つ仕掛けになっていると語り、陽明門の装飾とあわせてみるとわずかに青みがかって見えるという。その神がかった様子をスペーシアXに転用するために青みがかった白の車体にしその美しさを引き立てたという。