小学生の生理痛の場合、婦人科の診察を断られるケースというのはある。もちろん、SNSに投稿した医師のように、受診できるところはあるので実際、こうしたケース、どのくらいになるのか分かっていない。日本小児内分泌学会の理事は、婦人科では、子どもの診療に慣れていない医師は、リスクを考慮して受け付けを断るケースもあるのではないかとしている。日本産婦人科医会のホームページによると、思春期の女の子の生理痛の診療にあたっては、生理の状況や痛みの程度を問診で聞き取り、超音波検査などをしたうえで、保護者の意見も聞きながら、治療方法を検討している。症状によっては、鎮痛薬や低用量ピルの処方も検討されているという。これまで子どもたちのお母さんやおばあさんたちの世代の中には、生理は我慢するものだというような意識があったかもしれない。ただ、今の時代は治療の選択肢も増えてきている。痛みを我慢しないで、まずは病院で、選択肢を知ってほしいと思う。女性医療ネットワーク理事の宋美玄医師によると、生理痛の症状はかなり個人差があって、子どもだから軽いだろうと思わないことがまずは大事だ。また治療法は、子どもでも基本的な考え方は一緒だという。また家庭でできる生理痛の対処法には、親に生理の悩みを話せないお子さんもたくさんいると思うので、まずは親子で生理のことをタブー視せず、話すことが大切だという。そして、痛みが強いときには、市販の痛み止めを我慢せずに飲んだり、おなかを温めるだけでも楽になると話していた。症状には個人差もあるので、医師とよく話して、どのような治療法がよいか、相談してほしいと話している。また受験への対応に関しては中学校の中には、生理で体調不良になった場合には、追試験という形で実施している所もある。もし受験する学校が追試験になっているかどうか、もし心配な場合は、学校に問い合わせることをおすすめする。生理への周囲の理解が進んで痛みを軽減できることを期待したい。