損害保険業界の不祥事を受け、金融庁が健全な競争環境の確保に向けて、中小損保会社の参入を促す措置をとることが分かった。金融庁は、旧ビッグモーターによる保険金の不正請求や価格調整問題などがあった損保業界の構造改革が必要とみて、金融審議会の作業部会で9月から議論してきた。保険業法の改正などに向け、12月5日の作業部会で示す報告書案が明らかになった。保険商品を開発する際に必要な保険料の目安や契約事項の雛形などを示す保険の対象を増やす。賠償責任やサイバー、運送など新種の保険を念頭に参入の障壁を下げる。(日経電子版)