政治資金規正法の改正に向け、与野党による法案の修正協議が始まった。きょうは各党が自民党に対して法案に盛り込むべき内容を要求。自民党はあす、修正案を示す。幅広い合意を作ることはできるのか。修正協議を前に集まったのは、衆議院の特別委員会の野党側(立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党など)の理事たち。企業団体献金の禁止に加え、党から議員への政策活動費の支給の禁止や領収書の全面公開、いわゆる「連座制」では、議員が会計責任者と同じ責任を取ることを明確にするという3つの項目について、盛り込むよう求めていくことで一致。与野党による修正協議が始まった。野党側は、午前中に確認した3つの項目などを盛り込むよう要求。一方、与党の公明党は、パーティー券の購入者を公開する基準額を「5万円超」に引き下げることや、法律の施行から3年後に内容を見直す規定を盛り込むこと、国民民主党が主張する議員が起訴された場合の政党交付金の一部交付停止などを求めた。自民党は持ち帰って検討し、あす修正案を示す考えを伝えた。野党側の筆頭理事・立憲民主党・笠国対委員長代理は「3項目について、1つでも無回答、検討しないということなら、協議は出来ないのではないか」、与党側の筆頭理事・自民党・大野敬太郎衆院議員は「企業団体献金がただちに悪という認識には立っていない。そこ(禁止)は難しいと思う。ほかのところ、できる限り野党の意見も盛り込んでいきたい」と述べた。修正協議に今後どう臨むのか。自民党・森山総務会長は「会期も残り少なくなっているので、今会期中に与野党でしっかり協議し、成立させるのが非常に大事」、公明党・山口代表は「より透明性を高める努力を期待したい。(自民党には)大局観に立ち、今の厳しい国民世論もきちんと受け止めたうえで判断を期待したい」と述べた。一方の野党側、立憲民主党・岡田幹事長は「実質的には何も変わらないまま採決になれば、国民に対する裏切りと言われても仕方がない。公明党も同調すれば公明党も同じだということになる」、日本維新の会・藤田幹事長は「“政策活動費”は自民党の案では絶対にだめ。“継続”“検討”くらいではまったく話にならない。政治とカネのブラックボックスを網羅的に全部消し去る気概を見せないとだめ」と述べた。日本維新の会はきょう、去年11月からの2か月間に支出した600万円余の政策活動費の使いみちと領収書などの写しを公表。政策活動費の見直しに向けた議論の材料としたい考え。
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