バングラデシュが今後アメリカ向けを含めて輸出を拡大していくための課題について毛利記者は「製品を多角化しそれぞれの価値を高めること。業界団体によるとバングラデシュでは現在綿を使った衣料品の生産が主流で輸出の7割を占めている。一方、世界では機能性肌着やスポーツウェアなど化学製品を使った衣料品の需要が拡大しているという。先進国のアパレルブランドなどから資本や先進的な技術を取り入れながら化学繊維を使った衣料品の生産を増やしたいとしている。業界団体の会長代行は“化学繊維を使った衣料品の需要は世界でより高まる。その市場を獲得することで業界をさらに発展させたい”と話していた。(安全対策や職場環境の改善などについて)労働組合によると外国企業との取引のない工場などでは建物の耐震化や防火対策が十分ではないところもある。一方、外国企業との取引のある工場でも長時間労働や賃金の支払いの遅れ女性従業員のハラスメントなどが報告されている。また、賃上げを求める声もある。首都ダッカなどでは労働者のデモなどが相次いでいる。衣料品業界の賃金の上昇率5~9%に引き上げられたがそれでもインフレ率が10%前後と高止まりしている。縫製工場などではたらく人からは自分の月収だけでは家族を養えないという声が上がっている。国の統計によると一昨年のバングラデシュからの衣類の輸入量は中国・ベトナムに次いで3番めに多くシェアは10年間で3倍に。大量生産、大量廃棄などを踏まえ日本に求められるものはなにか、JETROの担当者は“販売価格を上げて環境に配慮した取り組みに強力することを支援していく。歩み寄りが必要”など話している」などコメント。