大和アセットマネジメント・亀岡さんはきょうのドル円予想レンジを137.50円~138.70円とし、「昨日は米国の生産者物価指数が市場予想を下回り、米金利低下と円安に振れた。本日も比較的ドル円は上値が重い展開を予想する」と話した。また、注目ポイントには「日米の基調インフレから見るドル円」と挙げ、「米国の消費者物価指数は6月に前年比3%まで鈍化したが、食品・エネルギーを除くコアCPIは4.8%までの鈍化にとどまる。ただ、コアインフレ率の低下が鈍い原因は急には変動しにくい家賃にある。家賃のウエイトはCPIの3割程度を占め、その8割程度が実際には支払いのない持ち家の帰属家賃。米国のコアCPIから家賃を除いた基調的なインフレ率は2.8%まで鈍化している。日本の食品・エネルギーを除くコアCPIは5月時点で前年比2.6%だが、そこから家賃を除くと3.7%まで高まる。実は家賃を除くコアインフレ率は米国が低下傾向であるのに対し日本は上昇傾向にある。5月には基調的なインフレ率が日米で逆転し、日本が米国を上回った。日銀が予想するように原材料などの輸入物価上昇の価格転嫁が一巡し、10月頃にかけてCPIの前年比が低下する可能性がある。ただ、6月にかけては円安が物価上昇に寄与し、輸入物価の下落圧力は緩和している。日本のインフレ率は一時的に低下しても小幅な鈍化にとどまり、上昇基調を保つ可能性が高そう。これまでは大きく異る日米の金融政策が金融差拡大を通じて円安ドルだ画家を招いてきた。しかし日米のインフレ基調から見て今後は次第に金融政策の格差が縮小に向かうとの見方が強まりやすいとみられる。日米の5年金利差などがピークアウトし、円高ドル安に向かう可能性が高いと見ており、年末頃には1ドル130円を予想する」と話した。