日銀は今日までの2日間に開いた金融政策決定会合で、2016年1月の導入決定以来大規模な金融緩和策の柱となってきたマイナス金利政策を解除し、金利を引き上げることを決めた。日銀による利上げは2007年2月以来である。大規模な金融緩和策の変更は賛成多数で決定した。日銀当座預金に適用する金利を0.1%とすることで、無担保コールレートを約0~0.1%に推移するよう促すとしている。2016年9月に導入し短期金利に加え長期金利を低く抑え込んできた長期金利操作、長短金利操作、イールドカーブ・コントロールの枠組みを終了し、これまでと同じ程度の国債の買入は継続し、長期金利が上昇する場合は機動的に国債の買入額を増額したり、指定した利回りで国債を無制限に買入れる指値オペと呼ばれる措置を実施したりするとしている。金融市場に大量の資金を供給する目的で行ってきたETFとREITの新規購入も終了する。政策変更の理由について日銀は「賃金上昇を伴う2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になった」としており、マイナス金利を解除しても追加の利上げは急がず当面は緩和的な環境を続ける方針である。日銀は午後3時半から植田総裁が記者会見し、決定内容や理由について説明することにしている。