日本銀行は今年最後の金融政策決定会合を開いている。7月以来の利上げを決めるかが焦点とされる中、まもなく結論が出る見通し。市場では今回、日銀が利上げを見送るとの見方が大勢を占めている。そうした中、今日未明には米国の来年の利下げが緩やかになるという見通しが示された。景気の先行きへの不安から円安が加速し現在、円相場は154円台60銭台で取引されている。植田総裁は、これまで物価が想定どおりに上昇すれば様々なデータを点検して利上げを行う方針を示してきた。ただ、想定どおりなら「毎回利上げするわけでもない」と慎重な姿勢も示している。最大の要因は米国を中心とした海外経済の先行きに対する不安。トランプ次期大統領のもとで金融資本市場が混乱するかもしれないという懸念がある。また米国の中央銀行にあるFRBの金融政策への警戒感から、ニューヨーク市場ではダウ平均株価がおよそ50年ぶりに10日続落するなどしていてその流れから日経平均株価も一時700円以上値下がりした。更に日本では、今年の春闘のような大幅な賃上げが続くかどうかも懸念材料。慎重に判断した結果、利上げを見送るのか、それとも利上げに踏み切るのか。午後には植田総裁が会見する。