日本の去年のCPIは3%と物価の高止まりが続いている。大橋さんは「日本の物価上昇率は上がっているが、その中身が大事。生活実感として上がっているのはその通りだが、インフレに寄与している項目という観点では3つだけ。1つはエネルギー、もう1つが米、もう1つが生鮮食品。エネルギーが上がっているのは政府の補助がなくなってきているから。補助がなくなると当然我々が支払う金額が増えるのでインフレになるので”基調”とは言いづらい。米も去年10月から上がっているが、背景にあるのは気候変動。それ以降上がらなけれはという前置きがあるが”基調”とは言いづらい。この3つを除くと案外上がっていないが、下がってもいない。それをどう考えるかがこれからのポイントで、いまは債券市場が行き過ぎている気がするが、日銀が言っていることも必ずしも間違っていないという微妙なところに日本はいると思う」などと話した。訪日客数増加について石黒さんは「特に中国人向けのビザの緩和で2025年も一段と拡大する見込み。訪日客の8割がアジア諸国が占めており、これらの国は人口がものすごく多く、経済成長が続いているので所得環境の向上を通じてもっと大挙して日本に押し寄せてくる可能性がある。一方で経済へのインパクトという面でいうと訪日客1人あたりの消費額が23万円、それ×6人で日本人1人の年間消費額に相当するので来年4,000万を超えてくると700万人分の消費に相当するので、そういう意味ではオーバーツーリズムの問題もあるが、日本経済の押し上げ効果も無視できない」などとコメントした。