日銀が利上げを決定したことで金利も上昇することが予想されるが、金融機関の間でもどれだけ顧客の預金を預けてもらえるかの競争が激化している。企業や個人にお金を貸した利息を収入とする銀行は、貸出が増えれば利益が増えることとなる。その一方で、顧客から預金を集めるためには金利を上げることが求められる。3メガバンクはそれぞれ普通預金金利を0.2%に引き上げる方針で、マイナス金利を解除する前の0.001%から200倍に増加している。地方銀行ではすでに0.51%などと設定している銀行もある。その一方で給与の受取口座やクレジットカードの引き落とし口座を巡る戦略も見られ、三井住友フィナンシャルグループはおととしから個人に対しスマホアプリで口座・決済・オンライン証券を利用できるサービスを提案していて、決済の利便性を高めることは利用者を集めることに繋がる。企業に対してもデジタル化を推進する動きはあるといい、中島達社長は決済性の預金を集めていくために使い勝手がいいデジタルプラットフォームを作りたいと言及している。