りそなアセットマネジメント・戸田浩司さんのきょうの日経平均予想レンジは39200円~39600円。戸田さんは「先週まで日経平均の上昇をけん引していた半導体関連株に利益確定売りが目立ったがそれ以外の銘柄に物色が広がり相場の厚みが出てきた。きょうも引き続き底堅い相場が期待できる」などと述べた。注目ポイントは「春の波乱に備えて点検」。戸田さんは「今月は世界的に株式市場が活況だが過去春先には金融市場に動揺を与えるイベントが発生している。相場の楽観ムードが急変し市場に動揺が走っても押し目買いができるのか事前の点検をしておきたい。去年は米金利の上昇で日本の金融機関にも外債の評価損の拡大に懸念が持たれた、しかしこの一年で大手行を始め金融機関は外債の処理を進め評価損は一定の範囲。株式市場の上昇により株の含み益は拡大傾向。直近の株価急騰でさらに含み益の増加と財務の余裕度も増している。アメリカの商業用不動産について資産価値劣化により米銀でローンの焦げ付きが懸念されているが日本の金融機関の取り扱い規模は小さく影響は軽微と思われる。金融機関が保有する株式は大半が政策保有株でこれまでは売却が期待したほど進まず含み益は市場から評価されずリスク資産だけが注目された。一方、損保業界で発生した不祥事は企業とのもたれ合い体質が影響しているとして監督官庁が政策保有株の売却を求めるとの報道があった。これにより政策保有株の削減が加速し資本効率の改善とともに株高による売却益期待から保険株が急騰している。銀行や金融以外の大手企業も刺激し含み益を実現させることができれば資本効率の改善の促進に加え、業績安定や株主還元の拡充も期待できるのではないか」などと述べた。