東京証券取引所の取引時間がおよそ70年ぶりに延長された。取引終了時間はこれまでの午後3時から30分延長され午後3時半までとなった。きっかけとなったのは2020年10月の大規模なシステム障害。システム復旧後の取引時間を確保するために時間延長が検討されてきた。また新たにクロージング・オークションも導入された。取引終了5分前の午後3時25分からは注文を受け付けるだけで売買は成立させず株価は動かない。投資家は他の注文状況を見ながら新規注文や注文の変更・取り消しが行える。取引終了時間になると買い注文と売り注文を突き合わせ終値決定。クロージング・オークションによって投資家が他の注文動向を把握しやすくなり終値の透明性が高まるという。取引時間延長とクロージング・オークションが導入された初日の日経平均株価は先週末より421円23銭高い3万8474円90銭で取引を終えた。東証を傘下に持つ日本取引所グループは市場利用者の利便性や国際競争力などを強調している。