和歌山・日高川町の名産は「紀州備長炭」。「最高級の炭」といわれる「紀州備長炭」は安定した火力と煙が少ないのが特長で和食の焼き物には欠かせない存在。炭焼き職人・湯上彰浩さんは代々続く工房の4代目。弟・彰太さん、彰浩さんの同級生の藤本直紀さんと3人で木の伐採から販売まで手掛けている。備長炭の原料「ウバメガシ」を窯で約2週間かけて炊き上げる。紀州備長炭づくりは後継者不足で年々製造者が減少している。紀州備長炭の文化を地元の高校生にも受け継ごうという動きも進んでいる。日高高校中津分校では炭焼きの過程で発生する端材を使い、消臭グッズや炭焼きコーヒーを作る授業を取り入れている。いま原料の「ウバメガシ」が不足し始めている。炭焼き職人・入口誠さんは仲間の炭焼き職人と協力し、町の補助金を得て植樹に取り組んでいる。