4年に一度の夢舞台を前に卓球日本のエースの原動力は、地元・宮城県仙台市にある。2度目のオリンピックに挑む、張本智和（21）はオリンピック直前の国際大会では2週連続優勝、自己最高の世界ランクは2位で金メダル候補にも名前が上がっている。旅の始まりは母校仙台市立東宮城野小学校に世界に羽ばたく前の思い出が詰まった大切な場所として訪れた。体育館の次は図書委員として受付をしていた図書室を訪れた。そんな思い出の地でしたためた一通の手紙の宛名は「張本智和金メダルへの誓い」。震災の爪痕が残る被災地も訪れた。実家のすぐ近く荒浜地区はこの一帯津波の被害を受けた。張本は当時小学1年生、学校の宿題を行なっていた時に地震が起きた。子供だった自分が大人になったが忘れてはいけないことが絶対にあるとして忘れないためにその胸中を手紙に綴った。メッセージは“未来の自分”宛でまもなく訪れるパリオリンピックについて書かれていた。