これまで蜜月関係にあったアメリカのトランプ大統領と実業家のイーロン・マスク氏が罵り合いを展開している。きっかけはマスク氏がトランプ政権が提出した減税法案を「バラマキ」と批判したことだった。これに対しトランプ氏は「非常に失望した」と述べた。早稲田大学の中林美恵子教授は、減税法案の中に、マスク氏が経営するテスラ社の主力商品である電気自動車への補助金の削減が含まれていることを挙げ「自分が献金して政権の誕生に寄与していたのに、何一つ便宜が図られていない」とマスク氏の考えを推測した。マスク氏はその後もSNSで「恩知らず」などとトランプ氏を非難している。この罵倒合戦でテスラ社の株は14%下落した。一方で中林教授は「マスク氏はトランプ氏の内幕を既に知っているというふうに想像できるので、暴露本を出したら相当なダメージになるだろう」と指摘した。トランプ氏の側近は仲裁に乗り出しているが、話し合いの目処さえ立っていない。