北海道旭川市の特別支援学校に通っている渡邊葉月ちゃん(11)は今年4月に6年生になった。クラスメイトがいない1人の授業にも慣れた。活発な女の子だったが、8歳の時に毛様細胞性星細胞腫を発症して動けなくなった。10万人に2~3人が発症する希少がん。手術では腫瘍を全て除去できず、人工呼吸器をつけたので声を失った。現在の医療では元通りには回復できないという。両親は共働きのまま、葉月ちゃんの介護もすると決めた。葉月ちゃんは寝ている間もたんの吸引が必要なため、母・千香子さんが付き添っている。葉月ちゃんは千香子さんに頼んでSNSを始め、楽しかったことを発信している。SNSがきっかけでアーティスト・Satolyさんとの交流も始まり、札幌で開かれた個展には2人が一緒に描いた作品も展示された。今年5月、葉月ちゃんは人工呼吸器と気管を繋ぐ「カニューレ」を声が出せるタイプに交換した。